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   トピックス


 2010年2月26日
2010年春の仲間づくり月間にむけてブロック支部交流集会開催
「全国に1000支部建設、10万人組合を早期実現」かかげ

 全日本年金者組合は、民主党中心の政権のもと、後期医療制度即廃止や最低保障年金などの要求を実現するため、国会行動をはじめ、後期医療廃止・100万筆署名運動などを精力的に展開しています。こうした要求を実現するうえで、強く大きな年金者組合を建設することが強く求められています。

 年金者組合は4月1日から、10万人組合を早期に実現することと、1000支部建設めざし、春の仲間づくり月間を取り組みます。そのために2月〜3月にかけて全国9ブロックと首都圏の4都県ごとに、すべての支部に参加を呼びかけ、「支部活動交流集会」を計画し開催しています。2010年1月現在の組合員は97,292人、支部は822支部です。

 現在計画され実行しているブロック・県の支部交流集会は次のとおりです。

県・ブロック

開催日

四国ブロック

2月15日・月〜16日・火

神奈川県

2月15日・月〜16日・火

埼玉県

2月16日・火

近畿ブロック

2月17日・水〜18日・木

北海道

2月19日・金

東海ブロック

2月23日・火〜24日・水

中国ブロック

3月1日・月〜2日・火

九州ブロック

3月1日・月〜2日・火

東北ブロック

3月3日・水〜4日・木

東京都

3月5日・金

関東甲ブロック

3月7日・日〜8日・月

北信越ブロック

3月8日・月〜9日・火

千葉県

3月18日・木

近畿ブロック支部活動交流集会の会場の
写真を紹介します。

中央本部・篠塚委員長が報告と挨拶
分散会で活発な報告・討論

 2010年2月19日
後期医療即廃止などをかかげて年金者組合が全国統一行動

 全日本年金者組合は2月19日を中心に、“後期高齢者医療制度はすぐ廃止を”など、高齢者の要求をかかげ、全国で統一行動をおこないました。

 年金者組合や高齢者は、少ない年金から様々な保険料など天引きされ、老後の生活の計画がたてられない状況です。そのうえ、お年寄りを年齢で差別する後期医療制度の見直しを迎え、交代した民主党政権に大きな期待をしていました。ところが即廃止せず、4年先に先送りとは何事かと高齢者、国民の怒りは広がっています。年金者組合は多くの団体とも力をあわせ、後期医療はすぐ廃止する運動を強めています。

 中央行動は2月19日、首都圏4都県を中心に1,000人をこえる組合員が国会前に結集し、決起集会を開催。全労連の小田川事務局長や全生連、中央社保協の代表が連帯と激励の挨拶、日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が国会報告をおこないました。

 中央本部の篠塚委員長の挨拶のあと、4都県から報告があり、「後期医療廃止の連絡会を結成、先日1100人の集会を成功させた」(神奈川)、「千葉市に要求書を提出し、保険料引き上げをやめるよう申し入れた」(千葉)など運動を強めているリアルな報告がされました。

 集会参加者は国会に向けて怒りのこぶしを突き上げ、「後期医療制度即廃止」、「消費税増税反対」「民主党は公約を守れ」「最低保障年金をつくれ」などシュプレシュコールを響かせました。

 集会後、国会請願とデモ行進をし、厚労省にまわって個人署名、要請署名を約8,000筆提出しました。


手書きの要求で切実な願いをアピール

激励と連帯挨拶する全労連の小田川事務局長
怒りをこめて“後期医療制度はすぐ廃止しろ”
国会に向けて請願行動


後期高齢者医療制度は即時廃止せよ
年金者組合が全国で「一揆」行動

----日比谷野外音楽堂に3000人、全国で1万人----

 全日本年金者組合は10月15日、「年金者一揆2009」全国統一行動を繰り広げました。第4回目となる今年の一揆行動には首都圏の3,000人を含め、全国で10,000人が参加しました。

 中央集会は正午から都内日比谷野外音楽堂で開催、各県の文化行事が披露され、参加者の大きな喝采をあびました。東京都本部のカンカン踊りと「老いも若きも」の合唱、千葉県本部は憲法音頭を、埼玉県本部からは「鳩山さん良く聞けよ」の創作曲、神奈川県本部はエネルギュッシュな「ロックソウラン」の踊りが披露されました。高齢者とは思えないファッションと迫力で参加者と心が一つになりました。

 オープニングは前進座の太鼓に続き、むしろ旗川柳が登壇。開会宣言のあと4都県委員長が高齢者要求実現と10万人組合必ずと決意表明をおこないました。

 来賓挨拶では国民新党の自見庄三郎参院議員、日本共産党の小池晃参院議員、全労連と中央社保協の代表が挨拶、各来賓から年金者組合の元気なたたかいをたたえ、後期高齢者医療制度をただちに廃止するため、連帯して運動をすすめようとエールを交換しました。

 会場を大きく沸かせたのは「年金者一揆2009 白波五人衆」。篠塚委員長と前進座の女優さんによる口上は参加者の大きな共感を呼びました。

 協賛団体や各県からの発言のあと、むしろ旗川柳の優秀作品と最優秀賞が発表されました。東京都の鈴木芳郎さん作の「聞こえたか国を揺るがす民の声」が最優秀賞に選ばれました。

 集会は「後期高齢者医療制度の即時廃止を求める決議」(別項)、「年金者一揆宣言・2009」(別項)をそれぞれ採択、全員で“がんばろう”を合唱し、意気高く集会を終了しました。

 集会後銀座パレードを元気よくおこない、都民に集会の報告とシュプレシュコール響かせました。


都本部のフラメンコ姿で合唱


国民新党自見庄三郎参院議員


日本共産党の
小池晃参院議員

会場を沸かせた白波五人衆

いっせいに「即廃止」

篠塚委員長を先頭に銀座パレード

後期高齢者医療制度の
即時廃止を求める決議

 後期高齢者医療制度は、年齢だけで高齢者を別の制度に囲い込み、差別医療を押し付ける、高齢者の人間的尊厳を著しく傷つけるものです。私たち高齢者の怒りの根源は、そこにあります。しかも「自己責任・自助努力」で、囲い込まれた高齢者の人口が増えれば増えるほど、保険料が際限なく上がる仕組みです。まさに、長生きするな といわんばかりの制度です。

 長妻厚労相は、医療制度の抜本的改革を優先したいという意向だと報道されています。国の将来を考えれば必要なことでしょう。しかし、制度の抜本改革には、長期にわたる検討期間が必要なことは明らかです。その間、高齢者をこの差別医療制度に閉じ込めておくというのです。許せません!私たちは、待てません。後期高齢者医療制度への怒りが新政権誕生の背景にあったことを忘れてはいけません。いったん制度を廃止し、その後、じっくり検討すればいいではありませんか。

 今日、年金者一揆に、全国で1万を超える高齢者が参加しています。戦前・戦後の厳しい状況の中を生き抜き、日本の復興を支えて生きてきた誇りにかけて、一揆に立ち上がった私たち1万高齢者は、この差別的・非人間的制度をただちに廃止することを強く求めます。

 右、決議します。

 2009年10月15日
       年金者一揆2009中央集会

  年金者一揆宣言・2009
 
         ★ 太字の部分は参加者全員で読む部分 

高齢者の貧困がすすんでいる。
高齢者世帯の5軒に1軒は生活保護基準以下。
女性の1人ぐらしの4割は年収115万円以下。
高齢者世帯の12%が貯蓄ゼロ。無年金100万人。

これでどうして暮らしていけるのか。
今でも暮らせない低年金をも引き下げる、ひどい。ひどい。
医療費を削減するため高齢者に差別医療をする、
ひどい。ひどい。

医者に行けない、行けない。
介護が受けられない、受けられない。
入れてくれる施設がない、施設がない。
希望がなく不安のうちに生きる高齢者。
自殺者が増え、犯罪が増える。
そしてワーキングプアは寒風の中に放り出される。

「今に見ろ姨捨山が噴火する」
去年、私たちは叫んだ、叫んだ。
国民をバカにするな、バカにするな。
高齢者をバカにするな、バカにするな。
国民の怒りは発火点に達し、
高齢者の怒りは噴火した、噴火した。
この怒りが自公政権を退陣させた、退陣させた。
新しい政治への一歩がはじまった、はじまった
もう後もどりはさせない。
私たちは大きな声で叫ぶ、叫ぶ。
要求を実現させよう、実現させよう。

後期高齢者医療制度はすぐ廃止せよ、廃止せよ。
消費税増税によらない最低保障年金をつくれ、
最低保障年金をつくれ
生活費に見合うよう年金を上げろ、上げろ。
消えた年金は早く解決しろ、解決しろ。
誰でも必要な医療や介護を受けさせろ、受けさせろ。
憲法9条を守れ、守れ25条を守れ、守れ。
世界中で核廃絶を実現しよう、実現しよう。

高齢者は、いまと未来のために全力で生きる、全力で生きる。
新しい政治をたしかなものにするために、仲間を増やし、仲間を増やし、力を合わせ、力を合わせ
がんばろう、がんばろう、がんばろう、がんばろう、
がんばろう、がんばろう。



第80回中央メーデー盛大に開催
 2009年5月1日・代々木公園

年金者組合中央本部、都本部が参加

 さわやかな五月晴れに恵まれた第80回中央メーデーが1日、代々木公園に36,000人が参加し、盛大に開催されました。今年のメーデーはメーンスローガンに「なくせ失業と貧困」「消費税引き上げ反対、社会保障の充実」「ストップ海外で戦争する国づくり」などをかかげて開催されました。

 年金者組合は、年金3%引上げと8万円までの支給、最低保障年金実現などをかかげて参加。開会に先立ち、都本部と中央本部の高齢者のうたごえが舞台に立ち、「老いも若きも」など、“若い歌声”を響かせました。

 集会は「メーデー宣言」を大きな拍手で採択し、恵比寿コースや明治公園コース、新宿コースの3コースでデモ行進しました。


文化行事で歌う年金者組合の合唱

篠塚委員長、都本部役員を先頭に新宿コースを行進


年金者組合が怒りの4.1国会行動

「年金上げろ」「後期高齢者医療制度廃止」「消費税増税反対」を求めて
200人が院内集会、衆議院議員要請

 4月1日、年金据え置き実施、後期高齢者医療制度発足から1年、また、消費税が施行されてから20年の節目の日に、全日本年金者組合は、3・19国会前行動につづいて、院内集会を開き、その後、全衆議院議員に要請行動を行いました。

 院内集会では、篠塚委員長が、「この記念すべき日に年金者組合はあらためて決意をあらたに行動にとりくもう」と訴え、「年金据え置きに抗議し、後期高齢者医療制度の廃止を求め、消費税増税に反対する宣言――09年4月1日」を発表しました。また、小池晃参議院議員が国会情勢を報告し、「年金引き上げで、年金者組合にがんばってほしい」と激励しました。

なお、院内集会に先立って記者会見をもち、朝日新聞などが参加しました。

 また、全衆議院議員への要請行動では、「後期高齢者医療制度の廃止を求め消費税増税に反対する要請書」での要請のほか、「物価に見合う年金引き上げと低年金無年金者へ配慮する緊急措置についての意見」をハガキ回答で求めました。


集会挨拶する篠塚多助委員長

国会報告する小池晃参院議員

年金据え置きに抗議し、後期高齢者医療制度の廃止を求め、消費税増税に反対する宣言

2009年4月1日
  全日本年金者組合中央執行委員会

 今日4月1日は、私たち高齢者にとっての命綱である年金が、物価の上昇にあわせて引き上げられるべき日であった。ところが、政府は7年以上も前の引き下げ保留分があることなどを理由に、4月からの年金額の据え置きを決定した。いま政府に求められているのは、低年金あるいは無年金で塗炭の苦しみに追い込まれている高齢者の生活実態を直視し、生活できる年金を保障することである。政府はかつての保留分を直ちに失効処分とし、マクロ経済スライドをはじめ04年「年金改革」の改悪部分を廃止し、物価上昇に見合う年金額の改定を行うべきである。

後期高齢者医療制度による医療破壊と国民への負担増は誰の目にも明らかであるにもかかわらず、政府・与党は国民の要求を無視して制度を2年目にまで引き延ばした。桝添厚労相の下に設置された高齢者医療制度検討会が改善策を何一つまとめきれなかったことが示すとおり、政府は無為無策であるばかりか、責任能力さえ失ったといわざるを得ない。私たちは、後期高齢者医療制度を直ちに廃止することを強く要求する。

 今日4月1日は、消費税が導入されて20年目に当たる日でもある。大不況の中で、消費税はいっそう国民に重くのしかかっている。すくなくとも、食料品等生活必需品の税率は、直ちに引き下げるよう要求する。この時期に社会保障財源にすることを口実に増税方針を決定した政府・与党、財界に対して、私たちは怒りを込めて抗議する。これ以上の増税は、国の経済をも疲弊させ、社会保障制度そのものを弱体化することにつながる。消費税増税計画は、直ちに撤回するよう求める。

老人ホームでの悲惨な事故や派遣労働者の首切りなどに示されるように、少なくない国民が極限状況にまで追い込まれようとしている。

こうした状況をつくり出した責任は、紛れもなく政府・与党と大企業・財界にある。私たちは破綻した構造改革路線を直ちに、全面的に転換することを要求する。 度重なる悪政の記念日、4月1日。私たちは社会保障を充実して国民生活を守り、平和を守りぬく政治に転換させるため、一大決意をもって大運動に立ち上がることを宣言する。

“年金上げろ全国統一行動”中央行動と厚労省要求を展開  2009年3月19日

全日本年金者組合は全国で3月19日、“年金上げろ全国統一行動”を展開しました。好天に恵まれ、中央集会は正午から国会前、議員会館前に首都圏から2,000人を超える組合員が結集し、“物価高騰に見合う年金3%アップ”“低年金、無年金者に8万円までの生活支援金を”“消費税によらない最低保障年金の実現を”と訴えました。

 集会では篠塚多助中央執行委員長が主催者あいさつ。「高齢者に苦難を強いる物価高騰や社会保障改悪、さらに消費税増税を許さず、年金引上げの要求は多くの高齢者の要求であり、8万円までの緊急支援金も待ったなしの課題」と訴え、4月からの実施を要求しました。集会に連帯して全労連の小田川義和事務局長、日本高齢者運動連絡会の山田栄作事務局長、日本民医連の吉田万三副会長の各氏があいさつ、フランス年金者ユニオンからも連帯のメッセージが寄せられました。集会は「年金上げろ3・19全国統一行動宣言」を参加者の決意をこめて採択しました。

 国会前集会後参加者全員が厚労省に出向き、@生活必需品の物価高騰に見合うよう、年金の3%引き上げを要求、A年金者・低年金者には当面、「生活支援金」として8万円に達する額を上乗せして支給せよ、B一日も早く消費税によらない最低保障年金制度をつくれ、の三項目の要求書を提出しました。

要求実現にむけて頑張ろうとこぶしあげる

 


開会挨拶する篠塚多助委員長

連帯挨拶する小田川事務局長

要求書を提出する組合員

国民要求実現 2・13中央総行動に10,000人
日比谷野音の中央集会で篠塚委員長連帯と決意

 2009年2月13日、「連帯して雇用も暮らしも守ろう」と、東京・霞ヶ関一帯で労働組合、各団体が集会や省庁要請行動、パレードをおこない、熱気につつまれました。

 全日本年金者組合は正午から3000人が結集した中央集会に参加、リレートークで篠塚多助委員長が連帯と決意をのべました。篠塚委員長は、「派遣切りや春闘でたたかっている労働者に連帯し、年金者組合も生活危機突破のため3%の年金引き上げや8万円までの支援金支給を要求してたたかう」と決意を表明し大きな拍手を受けました。

 午後からは厚生労働省前行動にも参加、その後銀座パレードがおこなわれました。


国民、高齢者の怒り結集して
「なくせ貧困・守れ雇用・生活危機突破」11・13中央行動
日比谷野音集会に全国から5,500人参加

 世界的な金融危機、景気悪化の影響で国民、高齢者へのしわ寄せが広がり、これに対する国民の怒りが高まっています。

 11月13日(木)には年金者組合をはじめ、各分野から結集して国民的な反撃の決起をしました。全労連、全商連、農民連などが参加する実行委員会が、正午から日比谷野外音楽堂に5,500人を結集し、労働者派遣法の抜本改正、後期高齢者医療制度の廃止、中小企業への貸し渋り、貸しはがしの規制、食料自給率の向上などの要求をかかげ決起集会を開催しました。年金者組合からは中央本部を先頭に、首都圏などから約150人が参加しました。

 集会は大黒作治全労連議長の主催者あいさつ、日本共産党の志位和夫委員長があいさつ、エッセイストの海老名香葉子さんも激励のあいさつ、社民党の福島瑞穂党首からメッセージが寄せられました。リレートークでは年金者組合の篠塚委員長をはじめ、全商連、民医連、建交労・全国一般、東京土建、農民連・食健連、日本医労連、自治労連、各界連、首都圏青年ユニオンなどの代表が次々に壇上から訴えました。集会後参加者は要求を唱和し、都民にアピールしながら国会までデモ行進をおこないました。

参加者であふれる会場


壇上から訴える篠塚多助委員長

要求横断幕をもって壇上に並ぶ

むしろ旗も登場

「物価に見合う年金引き上げ」の実現めざして
年金者組合が学習決起集会開催、100人参加

 全日本年金者組合中央本部は11月12日、13日、都内で学習決起集会を開催しました。全国各地から約100人が参加し、年金額3%引き上げや、年金額が8万円に満たない無年金・低年金者に8万円に達する額を上乗せさせる、などの中央本部提案について熱心に討議しました。来年4月から実施させるため、国に向けて大運動を起こすことを提起しました。要求内容は12月の第23回中央委員会で正式に決定します。

 学習会では社会保険労務士の長谷川陽子さんと、専修大学の唐鎌直義さんが講演しました。


「年金者一揆2008」全国で怒りの行動

ーー日比谷野外音楽堂に3000人、全国で1万人  ーー
後期高齢者医療制度廃止、年金引き上げなどを要求

 10月16日、年金の天引きが一気に増えて高齢者の新たな怒りが高まるなか、年金者組合は、日比谷野外音楽堂に3000人、全国で1万人がむしろ旗をかかげて決起しました。

 日比谷野外音楽堂には3000人がオレンジブルゾンを着たり、「後期高齢者医療制度・廃止」のオレンジカードを手にもって結集。12時から、文化行事。東京、千葉、埼玉、神奈川の年金者が合唱、替え歌「金の減る丘」、「武州むぎ打ち唄」、「なのだソング」などを披露しました。

 12時30分からオープニング。主催者として篠塚委員長があいさつ。後期医療など高齢者への攻撃を許さず、高齢者の力で政治を動かしていこう、と訴えました。そのあと、来賓として国民新党副代表の自見庄三郎参議院議員、民主党の山井和則衆議院議員、日本共産党の小池晃参議院議員があいさつ、後期高齢者医療制度の廃止などを訴えました。

 前進座が医療・年金問題を風刺した「オッペケペ節」を歌い、踊り、にぎやかに盛り上げました。ついで、全労連、中央社保協、婦人民主クラブなどの協賛団体が旗をもって登壇。代表して、全労連、中央社保協などから連帯と激励のあいさつ。

 そのあと、参加各県から発言。後期高齢者医療問題で署名・宣伝や不服審査請求のとりくみ、県庁への要請行動などの報告や消えた年金は解決せず低年金で、物価高騰のなかの生活の苦しさの報告、そして、選挙で政治を変えようなどの訴えがありました。

 ついで「むしろ旗川柳」優秀作品の発表。「今に見ろおば捨山が噴火する」が最優秀作品に選ばれました。アピール「2008年年金者一揆宣言」の朗読では、会場から力強い唱和がありました。

 集会のあと、むしろ旗をかかげて銀座へパレードを行い、高齢者の主張や思いを道ゆく人々にアピールしました。

 同じように要求をかかげての座り込みや集会、パレードが全国各地で行われました。

姨捨山怒りに燃える
「後期高齢者医療制度」廃止を求めて決起
2008年9月28日

 長野県千曲市にある姨捨山で9月28日、「9.28怒りの姨捨山集会」が開かれました。主催は、年金者組合中央本部と長野県本部です。近隣各県や北陸・首都圏からバスが次々と到着。中央本部のほか、遠くは、大阪・島根、佐賀・北海道からも代表が駆けつけ総勢600名が参加しました。

 集会は、ドーンという花火の狼煙を合図に始まり、主催者あいさつで篠塚多助中央執行委員長は、与党のごまかし論議を批判、後期高齢者医療制度の廃止を訴え、来るべき総選挙で諸要求実現につながる議員を一人でも多く当選させることを訴えました。その後、歓迎のあいさつ、連帯のあいさつ、県内参加団体あいさつ、決意表明と進み、口々に高齢者医療制度の廃止と総選挙の重要性を訴えました。

 姨捨伝説紹介の寸劇と会場を一つにする合唱などがあり、アピール採択とシュプレヒコール、終了の狼煙(花火)で締めくくりました。

後期医療廃止、医療・社会保障制度充実のたたかいを強めようと
日本高齢者大会にのべ4,700人参加で成功
      2008年9月8〜9日

「長寿をよろこび、長寿をいかそう」と第22回日本高齢者大会が9月8日〜9日、新潟市内で開催されました。大会には全国の年金者組合をはじめ、高齢者組織や医療団体など二日間で4,700人が参加し、成功裏に終わりました。

大会は、高齢者をとりまく医療、年金、介護など厳しい情勢のもとで、後期医療廃止の署名が全国で取り組まれ、「年金者一揆」集会も計画されるなど、全国の運動がいきいきと交流されました。

 大会は記念講演「高齢者に安心できる医療と希望を」と題して、医師の高橋泰行氏が講演。学習講座は「後期高齢者医療制度の廃止をめざして」、「介護保険問題について」、「最低保障年金と財源問題・講演は長谷川陽子氏」、「規制緩和と格差と貧困」など8教室が開設、分科会は「9条・基地・平和問題を考える」、「高齢者の仕事と生きがい」など8分科会で交流しました。

 その他移動分科会、夜の企画など盛りだくさんの企画で二日間、パワーあふれる交流と交歓の大会となりました。

 大会は最後に大会決議「後期高齢者医療制度廃止法案」を臨時国会で可決させよう」と大会アピールおよび二つの特別決議を参加者全員の賛同で採択しました。

学習講座で講演する
長谷川陽子氏
後期医療制度の運動を報告す
る年金者組合大阪府本部の
松井幹治さん
全体会で新潟県の踊り
大会に参加した年金者組合の篠塚多助委員長と役員の皆さん
後期高齢者医療制度の廃止もとめ

6・11「怒りの年金者行動」中央行動実施

▼廃止まで頑張る決意を込めて訴える各県の代表

 国会会期末を目前にした6月11日、後期高齢者医療制度を必ず廃止しようと、「怒りの年金者行動」中央行動を実施しました。この日の行動は、 中央社保協や国民大運動実行委員会、年金者組合も参加する「怒っている会」の呼びかけで開催されたもの。野党4党の議員をはじめ、一般参加者を含めて2,100人が国会前で怒りの座り込み行動と集会をおこないました。年金者組合の独自集会は同会場で11時〜11時半までおこなわれ、5・14行動を大きく上回る1千人が参加し、廃止までたたかう決意を固めました。

 年金者組合の独自集会では、国府順子中央副執行委員長の主催者あいさつにつづき、東京都本部の吉田委員長、神奈川県本部の田島委員長、埼玉県本部の斉藤セツ副委員長、千葉県勝浦支部の代表などが発言、各地で高齢者医療制度廃止をめざす運動の国民的な広がりと仲間づくりも報告されました。大阪府本部の小川委員長は、「大阪の高齢者は本当に怒っている。それを伝えるため新幹線で駆けつけた」と怒りをこめて報告しました。

 参加者は「野党4党提出の廃止法案が参院で可決されたのは国民の声の反映だ。手直しでなく衆院で徹底審議のうえ可決すべきだ」と語っていました。

▼「許さんぞ長寿いじめのこの政治」の大弾幕でアピール
▼怒りと決意のこぶしを突きあげる参加者

後期高齢者医療制度の撤回求めて、年金者組合が厚労省前で決起
5・14怒りの年金者行動に600人
マスコミ各社もいっせいに報道

 75歳以上の高齢者と65歳以上の障害者を差別する後期高齢者医療制度を「見直し」でなく廃止をの声を日本中に広げようと5月14日、冷たい雨が降りしきるなか、厚労省前で決起の集会を決行しました。集会では首都圏を中心に、全国からかけつけた年金者組合員が、「一刻も早く廃止を」「高齢者は長生きするなというにひとしい制度、黙っていられない」「新幹線で駆けつけた」など、怒りと廃止の決意を込めて語りました。

開会あいさつする篠塚多助中央執行委員長
 篠塚中央執行委員長は、「この制度が続けられると高齢者は生きられない。まさに悪魔の制度だ」と鋭く指摘し、「一刻も早く廃止を」と訴えました。新潟県から参加した83歳の女性は「これから先生きていくなと言われたと同じ、もう黙っていられない」と怒りをこめて発言しました。横浜市の76歳の女性は「地元の駅頭で廃止を求める署名が1時間で88人分も集まり、大きな共感が寄せられた。政府の高齢者いじめは許せない」と語り、地域で頑張る決意をのべました。長野県から駆けつけた組合役員は、「お年寄りを『うば捨て山に追いやってさらに身ぐるみはぐようなやり方は許せない』。地元にある“うば捨て山”で集会を計画している」と報告しました。


  日本高齢者運動連絡会、日生協医療部会からあいさつがあり、全労連、中央社保協、が連帯のあいさつ、政党からは日本共産党と民主党の国会議員が参加し、国会の状況を報告し参加者を激励しました。また、日本新党からメッセージが寄せられ、紹介されました。

 集会は最後に「後期高齢者医療制度をただちに廃止することを求め、いっそう運動を強めましょう」とのアピールを採択しました(下に掲載)。

 集会後、後期高齢者医療制度廃止、最低保障年金創設をの個人署名を持って厚生労働省に要請行動をしました。

「後期高齢者医療制度は撤回せよ」のむしろ旗をかかげて
厚労省前を埋めた参加者
厚労省に向かってシュプレヒコール
厚労省に個人署名を提出する代表団
 

[ アピール ]
 後期高齢者医療制度をただちに廃止することを求めいっそう運動を強めましょう

 中止・撤回を求めて巻き起こる国民世論を押し切って、4月1日、後期高齢者医療制度が実施されました。実施から1ケ月余、高齢者は医療とくらしへの不安を募らせ、親を殺して自殺する人まで出ています。

 医療費削減を目的にして75歳以上の高齢者を差別することは、どんなことがあっても許されません。この制度は存続すればするだけ、ますます過酷な痛みを高齢者と国民に押しつけることになります。保険料は、2年毎に見直され75歳以上の人口がふえれば自動的に値上がりします。「団塊の世代」が「後期高齢者」となる2025年度には保険料は2倍以上に高騰するといわれています。まさにすべての世代に重い負担と医療切り捨てを押しつけます。

 保険料の「年金天引き」も重大です。わずかな年金から天引きされ、食べるためのお金すらなくなる人もでてきます。財産権・生存権の侵害です。世界第2位の経済大国の日本で、「姥捨て山」と言われるこのような制度を実施することは言語同断です。私たちは、保険料負担増、年金の天引きに対して全国的に行政不服審査請求をすすめることを宣言します。

 いま、全国で30をこえる都道府県医師会が反対を表明しています。福田内閣の支持率は2割を切るまでに急落し、与党内にも動揺が起きています。見直しの動きもありますが、高齢者差別という制度の根本が間違っている以上、小手先の「見直し」ではなく、制度を撤廃するしか解決の道はありません。私たちは、この制度が廃止されるまで断固としてたたかい続けることを宣言するものです。

 憲法9条、25条を高く掲げ、多くの人と手をつなぎ、必ずこの最悪の医療制度の廃止を勝ちとりましょう。

    2008年5月14日 後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める5.14怒りの年金者行動



第79回中央メーデー盛大に 年金者組合も元気に参加

 第79回中央メーデーは5月1日、初夏の陽気のなか東京代々木公園で盛大に開催され、首都圏を中心に4万4千人が参加しました。

 なくせ貧困と格差、働くルールの確立、ストップ改憲、許すな増税・医療改悪などをメーンスローガンにかかげ、たたかうメーデーの歴史と伝統を引き継ぎ、国民総決起の場として大きく成功させました。

 年金者組合中央本部も「最低保障年金実現」「後期高齢者医療制度中止・撤回」などの要求をかかげ、組合のぼりや横断幕を掲げて参加、デモコースを元気に行進しました。


年金者組合が全国で「2007一揆」行動  2007年11月8日
 昨年に続き第2回目となる「年金者一揆2007」行動が11月8日を中心に全国で開催されました。首都圏の中央行動とあわせて8,000人の仲間が参加し、最低保障年金実現や後期高齢者医療制度撤回・中止など求めて集会やパレード、厚労省交渉や自治体交渉などを繰り広げ、世論に訴えました。

 ▲主催者挨拶する
 篠塚多助中央執行委員長

 首都圏の中央行動では、東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県が日比谷野外音楽堂で集会を開き、3,000人が参加しました。集会は各都県からの文化行事で幕を開け、篠塚多助中央執行委員長が開会あいさつしました。篠塚委員長は、高齢者への度重なる医療、年金改悪で厳しい情勢とともに、これへの怒りが参院選の結果だと指摘しました。今日の激動する情勢のなかで、すべての
高齢者が安心して生活できる最低保障年金実現や、後期高齢者医療制度の中止・撤回など、世論と運動を広げることが重要と述べ、この集会と全国の行動が時宜にかなったものと指摘しました。そして、11月からはじまっている秋の仲間づくり月間を成功させ、一日も早く10万、20万の年金者組合をつくろうと訴えました。

 集会は4都県からのリレートーク・パート1、自立支援サポートセンター、全生連、首都圏ユニオン、全労連全国一般からのリレートーク・パート2がおこなわれました。また、全労連と中央社保協、共産党から連帯のあいさつ。社民党党首からメッセージが紹介されました。「ムシロ旗川柳」コンテストの結果が発表され、31首の優秀作品と、そのなかから選ばれた最優秀作品が披露されました。
  最優秀作品は大阪府の織部多見子さんの 生きるなというならもっと生きてやる でした。    


優秀川柳発表
川柳の優秀作品は
こちらをご覧ください →
2007年年金者一揆宣言

会場を埋めた参加者
各県から文化行事・神奈川の「減税音頭」
 集会はアピール「2007 年金者一揆宣言」を採択し、むしろ旗を押し立てて都内をパレードし、シュプレヒコールを響かせながら都民に訴えました。

むしろ旗を掲げて都内をパレード

10・28国民大集会に全国から4万2千人結集
年金者組合も全国から多数参加  2007年10月

 台風一過の晴天に恵まれたこの日、東京・亀戸中央公園には全国から4万2千人が参加し、ストップ改憲!許すな消費税増税! なくせ貧困!いのちくらし・雇用守れのすローガンをかかげて開催されました。年金者組合からは首都圏を中心に地方からも多数参加し、黄色の組合旗が会場のあちこちで掲げられました。

 


 集会は参院選後の情勢と国民の運動を反映して、テロ特措法新法阻止を始め、教科書改ざん問題、後期高齢者医療制度の凍結、障害者自立支援法の見直しなど、国民の声が政治を大きく動かしている報告が次々とされました。

 全国のたたかいの交流では、年金者組合岩手県本部書記長の鈴木壬午郎さんが、最低保障年金制度の実現にむけて県内全自治体で意見書採択をすすめ、あと4自治体までになっていると報告、あわせて11月8日を中心に、「年金者一揆2007」行動が全国で取り組まれていると報告しました。

 年金者組合の隊列は猿江コース2.6kmを元気にデモ行進しました。

   
最低保障年金実現と後期高齢者医療制度の中止・撤回求め
年金者組合が座り込みと厚生労働省に要請行動
(2007.10.17)

 10月17日(水)、年金者組合中央本部は「最低保障年金制度の実現」と来年4月から実施の「後期高齢者医療制度の中止・撤回」を求めて厚生労働省前で座り込み行動を行いました。これには首都圏の年金者組合から多数が参加し、総勢110人となりました。

 座り込み行動では参加者を前に、岡田勲中央本部副委員長が挨拶しました。岡田副委員長は、参議院選挙後の情勢の変化を指摘し、全野党が最低保障年金制度の実現を求めるようになったこと、与党が提案した後期高齢者医療制度の見直しを言わざるを得なくなり、追い詰められていると述べました。そして「現在の状況は国民の怒りと力を如実に現したもの、要求実現のためにも運動を盛り上げよう」と訴えました。

 参加者を代表して要請団が厚労省に出向き、最低保障年金制度実現を求める署名、5千団体分を提出しました。要請では最低保障年金制度とともに、「消えた年金問題」の解決、年金の「申請主義」を改めること、受給資格期間を十年に短縮することなどを求めました。

 




第21回日本高齢者大会盛大に開催
(2007.9.17〜18 横浜市)
 一人ぼっちの高齢者をなくそう! 75歳以上の医療改悪はね返そう! と9月17日、18日の二日間、第21回日本高齢者大会が神奈川県横浜市で開催、一日目の講座、シンポジウム、分科会に2,700人、二日目の全体会に2,300人、延べ5,000が全国から参加し、大きな成功を勝ち取りました。一日目の分科会では「高齢社会の主役は私たち。だれもが安心できる高齢期保障制度を」「憲法と平和を若い世代へ手渡そう」と熱気あふれる報告が続きました。とりわれ来年4月から実施される後期高齢者医療制度は参加者の多くが深刻な影響を受けるだけに、「医療構造改革と医療保障」分科会には310人が参加、同制度は中止・撤回をと怒りを新たにしました。学習講座では年金者組合の岡田勲さん(左写真)が「庶民にとっての最低保障年金制度」のテーマで講師を務めました。
 全国からの参加者は、各地でのとりくみをいきいきと語り、安心の老後へ連帯して運動をすすめる決意を固めあいました。

  二日目の18日は、パシフィコ横浜国立大ホールで全体会を開催(下写真)、歓迎の合唱につづき、高田公子大会実行委員長の歓迎の言葉、大会事務局長の山田栄作さんが基調報告をおこないました。

  各地の報告に続き、作家で精神科医のなだいなだ氏が「老人の怒りが、いま大きな力に」と題して記念講演をおこないました。松平晃さんのトランペット演奏が参加者を魅了しました。
  大会は「アピール」と3つの特別決議@「後期高齢者の医療を受ける権利を奪う後期高齢者医療制度の中止、撤回を!」A「高齢者が生きがい持って働ける権利を守ろう」B「誰もが安心して高齢期が迎えられるよう『最低保障年金制度』を実現しよう」(別項)を全員の拍手で採択しました。

 日本高齢者大会には全国の年金者組合員が多数参加し、分科会、講座、シンポジウムでは大会成功のため、力を発揮しました。とりわけ開催地の神奈川県本部は参加者はもとより、大会の準備、運営、後片付けなど大会の主力となって奮闘しました。

<特別決議>
  「誰もが安心して高齢期が迎えられるよう
  『最低保障年金制度』を実現しよう」

 2004年の年金制度の改革は、保険料の負担を上げながら、給付が下げられるひどい内容でした。そして5000万件の宙に浮いた年金問題が明らかになり、年金制度に対する不信・不安と怒りが頂点に達しています。

 直ちに政府は年金の納付記録を全年金加入者に送付し、解明のための国民的協力を求めるべきです。国の責任で一人の権利侵害も残さず解決することを強く求めます。

 年金受給資格取得に25年もかかる制度がこのような杜撰な管理を生み、多くの無年金者を生む原因にもなっています。少なくとも国際水準並みの10年に短縮すべきです。

 年金制度の申請主義についても見直すべきです。保険料の徴収は公務として行っていながら、給付は本人の申請次第との制度が、宙に浮いた年金問題を生み出した原因のひとつです。受給資格に達した人には、国の責任で通知し支給するという当たり前の制度に改善することか゛必要です。

 参議院選挙の中では「宙に浮いた年金問題」にとどまらず、空洞化した現在の公的年金制度が高齢者の生活を保障する制度として機能していないことが明らかとなり、抜本的見直しの必要性が強調されました。収入がなくとも保険料の負担を求め、納付できない人には年金を支給しないという制度の欠陥に、不安定雇用や国民各層の貧困化が拍車をかけています。

 全国の4割を超える市町村議会で年金制度の改善・最低保障年金制度の創設を求める議決がなされています。全国市長会が高齢者の生活保障として「最低保障年金制度」も視野にいれた抜本的改革を決議し政府に要望しています。

 すべての高齢者の声を集め、一日も早く「最低保障年金制度」を実現する運動をより一層強くすすめることを確認し決議します。

2007年9月18日              第21回日本高齢者大会

年金者組合が地方6団体を訪問し要請・懇談
2007年9月12〜14日

 全日本年金者組合は9月12日〜14日、地方6団体を相次ぎ訪問し、要請と懇談を行いました。訪問は篠塚中央執行委員長、国府副中央執行委員長、冨田書記長をはじめ、中央執行委員など多数が参加して行われました。
  要請では、最低保障年金制度についての動向、「消えた年金」問題への対応、後期高齢者医療制度に対する対応、税制・財政問題、重点的に取り組んでいる課題などで要請と懇談を行い意見交換しました。
  12日は全国知事会、全国市長会、全国町村会を訪問、友好的に懇談しました。13日には全国町村議長会、14日には道府県議長会と全国市議会議長会をそれぞれ訪問し要請・懇談を行いました。

 要請・懇談での特徴は、

全国知事会

 「要請はよく理解できる。国への要請に入れられるかどうか、わからないが、検討したい。後期高齢者医療制度は、国が勝手に決めて押し付けてきた。大変だ」と語っていました。副部長が応対しました。

全国市長会

 二回にわたる国への「要望」提出に感謝し、引き続きよろしくお願いしますと要請しました。後期高齢者医療制度については、各自治体で来年4月からの実施に向けて多忙なこと、特に電算システムの費用が大変と語っていました。

全国市議会議長会

 「要請の主旨は理解できる。年金問題は国への要請の中に入っている。今年は7月の委員会で、消えた年金問題と年金制度について、広報・普及活動を行うことを決議している。」積極的な取り組みを紹介してくれました。

全国都道府県議会議長会

 「全国に7つのブロックがあり、本部は要望の調整をしている。ブロックからの要望には請願・陳情が反映される。」年金者組合の要望については、そのような項目の要望は出していないと話していました。懇談では全国都道府県議長会の歴史を語り、年金について感心が高く、時間をオーバーして対話が弾みました。

全国町村会

 「年金については社会保険庁に事務移管してから関心が薄れている。しかし、高齢者の困難な状況を心配している。高齢者の医療制度の改正は醜いと思っており、政府に意見をあげている。12月上旬には町村大会を開催し、政府に要望を決議し提出する予定。」

全国町村議長会

 「町村議会で年金制度改善の決議がされていることは承知しているが、意見書はあがっていない。今関心の中心は後期高齢者医療制度がどうなるかということだ。各方面と連絡を取りながら政府に意見をあげている。」


年金者組合が5つの要求課題で各政党に要請

 全日本年金者組合は9月上旬〜中旬にかけて民主党、日本共産党、社民党、国民新党を訪問し、5つの要求課題で要請・懇談を行いました。要請課題は@消えた年金問題の解決、A最低保障年金制度の実現、B後期高齢者医療制度、C税制改悪反対、Dテロ特措法・憲法問題などです。あわせて「11・8年金者一揆2007(日比谷野外音楽堂)へのご招待」の要請を行いました。与党との折衝も一部実施中です。要請行動には篠塚中央執行委員長、岡田副執行委員長、冨田書記長をはじめ、久昌、田中、森口の各常任中央執行委員が参加しました。

 懇談はどこでも友好的な雰囲気の中で行われました。

 民主党との懇談では「要請項目は民主党のマニフェストと基本的に同じで一致できる。中央段階との懇談だけでなく、全国各地の議員との交流をすすめ、要求や問題点を上げるようにしてほしい。11・8年金者一揆への招聘については検討する。民主党は国会に年金保険料流用禁止法案を提出している。テロ特措法延長は院内外で連携して阻止したい」と語っていました。

 日本共産党への要請では、「要請事項を理解し実現に努める。参院選後の変化で年金問題はチャンス。年金問題は国会状況を大きく動かす。年金者組合の奮闘に敬意を表し協力・共闘を促進したい。」

 社民党は要請に「要請課題と社民党の政策に差異はない。後期高齢者医療制度については、民主党に凍結を申し入れ、検討する旨の回答を得ている。最低保障年金制度の財政問題では、消費税にたよらず、大企業に負担を課すことを考えること」と表明しました。

 国民新党とは、事務局と連絡をとり、国会の議員事務所を訪問、議員への申し入れを行いました。要請文も手わたしました。

 公明党は「文書を送付していただければ、面会等の配置を含めて検討します。」とのことなので「5つの要請課題」と「訪問希望日」を送付し、現在回答待ちとなっています。


「ふつうの暮らしがしたい」
年金者組合が無年金・低年金者の証言 第2集発行

 昨年の第1集につづいて第2集を発行しました。この証言集では、生涯を通していっしょうけんめい働き、子供を育て、日本経済の発展をささえてきた方々が、様々な事情で無年金や低年金となって、かろうじて暮らしている姿を生々しく語っています。
  この証言集の発行が、年金者組合がかかげてきた最低保障年金制度実現の運動の大きな力となることを心から願っています。

  いくつかの証言のテーマを紹介します

   人間の値打ちは「勝ち組」「負け組」ではかれない
            ・・・77才女性 無年金
   湯沸かしも電子レンジもなし、洗濯も手洗い
            ・・・91才専業主婦 生活保護
   戦争の苦しさ通り抜け、せめて安心の老後を
            ・・・77才女性 国民年金
   年金3万5千円の暮らし・・・80才女性 一人暮らし
   心から話せる友達がほしい・・・69才女性 無年金、生活保護
   生活苦と病気になる不安がいっぱい
            ・・・74才女性 国民年金、一人暮らし
   食料品は閉店まぎわの半額セール
           ・・・97才男性 国民年金、妻と市営住宅に
   一人ぐらしで健康が心配・・・70才男性 年金月7万2千円
   特養ホームでも無年金では生活がきびしい・・・80才男性 無年金

画像をクリックすると大きな画像
無年金・低年金者の証言・第2集 定価1部100円
  申し込み・お問い合わせは全日本年金者組合中央本部まで
  東京都豊島区南大塚1―60−20 協立第3ビル 電話 03−5978−2751
第1集の記事は
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全日本年金者組合が 返せ!「消えた年金」で7・5緊急行動
政府の責任で 1日も早く 1人残らず
 年金者組合は、国会閉会日の7月5日、「消えた年金」問題で、約200人が厚生労働省前に座り込みました。篠塚委員長のあいさつに続いて、年金問題の怒りをかかえる参加者から次々にリレートーク。「苦労して支払ってきた保険料が年金につながらないなんて許せない」「いますぐ全員に保険料記録を送ってほしい」「年金記録が消えたのは女性が多い。女性は怒っている」などなど。
  委員長ほか各県代表が、「納付記録をただちに全員に知らせよ、申請主義はあらためよ。年金制度の根本的な欠陥に目を向け、最低保障年金を一日も早くつくれ」などの内容の要請書を、厚生労働大臣・社会保険庁長官に手渡しました。

全日本年金者組合が推薦する知事候補紹介 2007年3月

「10・18年金者一揆」中央集会で発表された
むしろ旗川柳 優秀作品
最低保障年金つくろうと「年金者一揆2006全国統一行動」

 次々おそいかかる高齢者いじめに「もう黙っていられない」と全国の年金者組合は10月18日を中心に全国で「世直し一揆」に決起しました。

 中央集会の日比谷野外音楽堂には、2,500人が参加、「老人のやむにやまれぬ強訴なり」「老眼も悪政正す瞳持つ」などと川柳を書いたむしろ旗やのぼりが林立し、オレンジのジャンパーやネッカチーフなどで、オレンジウエーブが繰り広げられました。

 集会では森 信行委員長のあいさつに続き、首都圏本部のリレートーク、連帯の挨拶、優秀川柳の発表、集会アピールと続き、07年に最低保障年金制度をなんとしても実現しようとの決意を固めあう集会となりました。全国から持ちよった個人請願13,138筆が300人の代表により厚生労働省へ提出されました。集会後のぼり旗をかかげながら銀座をパレードしました。

最低保障年金制度を一刻も早く実現をと厚生労働省前で行動

 6月23日、全労連と国民春闘共闘などが、「生活できる最低賃金を保障しろ」と、朝から街頭宣伝や厚生労働省前で座り込み行動をおこないました。

 午後から全日本年金者組合が、全中央委員と首都圏から参加した組合員計300人で厚労省前で座り込み行動をおこないました。大型宣伝カーからは、森信行執行委員長や地方の代表が「年金生活者は一刻も早い最低保障年金制度の創設を願っている。なんとしても2007年度実現のため運動を大きく前進させよう」と訴えました。

    集会を代表して15人が厚生労働省に入り、関係者と直接会い要請しました。さらに入り口では全国から集めた厚生労働大臣あて個人請願署名「国連勧告に応え最低保障年金制度の実現など求める請願書」を係官に次々手渡し、机の上は署名の山となりました。

医療改悪法案強行に怒りの抗議  年金者組合や諸団体

 6月14日、国会前をうずめた500人をこえる座り込みの人々は、午前の参院本会議で医療改悪法案が可決されたのに対し、抗議集会を開き、怒りのシュプレシュコールを響かせました。

 70歳以上の医療費が1割負担から2〜3割になり、75歳以上のお年寄りから新たに保険料を徴収し、さらに療養病床を大幅に削減するなど、高齢者ねらいうちとも言える医療改悪法案をなんとしても阻止しようとこの日、年金者組合(91人)や労組、民主団体が全国からかけつけました。

 集会では、医療改悪法案の強行可決に抗議するとともに、教育基本法案、国民投票法案、共謀罪法案などの成立を阻止し、廃案にするため、夏から秋にむけて運動を強めることを確認しました。

 年金者組合はこの間、東京や首都圏、中央本部から、国会前座り込みに9回、延べ770人が参加しました。また、最低保障年金創設や医療改悪、増税反対などの署名を約22万筆分を集め国会に提出しました。5・27国民大集会にも参加し、悪法阻止のため全力をあげました。ひきつづき臨時国会にむけて奮闘する決意です。

5・27国民大集会に5万人余結集
 5月27日、「許すな憲法改悪! 守ろういのちとくらし」をスローガンに、東京・代々木公園で国民大集会が開催されました。時折強い雨が降るなか、首都圏をはじめ全国から5万人をこえる参加者で大きく盛り上がりました。年金者組合からは東京をはじめ、全国各地から約1000人の仲間がそれぞれの黄色い組合旗をかかげて参加しました。国会も終盤をむかえ、医療改悪、国民投票法、教育基本法、共謀罪など、4大悪法ともいえる重要法案の行方が注目されるなか、自公の横暴を許さず悪法の廃案をめざして運動をいっそう広げようと決意を固めあいました。
 日本共産党の志位和夫委員長をはじめ、YMCAの江尻美穂子理事長、インドネシアの農業団体代表、映画「蟻の兵隊」の池谷薫監督がそれぞれ挨拶。「悪法強行のための会期延長に反対」「格差社会は広がっている。小泉改革をやめさせよう」「米軍再編と憲法改定、教育基本法改悪は連動している。いずれも許さぬたたかいを」などと訴えました。集会は「いま、日本は重大な歴史の岐路に立っています。運動の成果に確信を持ち、国会行動や署名運動、国民共同のたたかいをすすめよう」との国民の皆さんへのアピールを採択しました。集会後三コースに分かれてデモ行進し都民にアピールしました。


5月17日、医療改悪法案強行採決に怒りの抗議

 会期末まで1ケ月余となり、重要法案が目白押しの国会は日に日に緊迫の度を増しています。

  5月17日は朝から、労働組合員や医療団体、女性団体などが国会前の座り込み行動に次々結集し、350人にふくれあがりました。年金者組合からも中央本部と東京、埼玉、神奈川、千葉の各県本部から80人が参加しました。
  衆院厚生労働委員会では小泉首相も出席して医療改革法案を審議、午後0時半過ぎ、「与党が数を頼んで強行採決」との報告が入ると、昼休み集会をおこなっていた座り込み部隊からいっせいに怒りと抗議のこぶしが上がりました。日本共産党の国会議員もかけつけ、参院で必ず廃案にするため全力をあげると決意がのべられました。国会は引き続き教育基本法案、国民投票法案、さらに共謀罪など悪法の審議が重大段階をむかえます。

  年金者組合は、終盤国会に向けて、これらすべての悪法を廃案にするため全力をあげます。

 


国連社会権規約委員会の勧告を尊重し、誠実にこれに対処せよ
外務省に要請行動 5月16日(火)
 年金者組合は、3月16日、国連要請ツアーの報告書、無年金・低年金の証言集などの資料をもって、外務省に要請行動を行い、「国連の人権理事国に選出された日本政府は、人権理事国にふさわしく最低年金の導入等の国連勧告を尊重し、誠実にこれに対処せよ」と訴えました。
  年金者組合からは、森委員長ほか3名が参加、外務省は国際社会協力部人権人道課の首席事務官鈴木誉里子氏ほか1名が対応しました。
 まず、年金者組合から要請の趣旨と国連要請行動についての報告をし、「2000年に国連の最低保障年金の導入に関する勧告問題では、国会で討議され、答弁もあったが、以後、この問題はすすんでいない。日本は人権理事国になったのだから、人権問題には誠実に対処してほしい。国連要請行動では、高齢者をとりまく貧困の深刻な状況と最低保障年金制度の必要性を日本の人権状況の深刻さ意識の遅れと国連勧告の軽視をあらためて強く感じた。社会権規約委員会による勧告に対する措置を含む日本政府の報告書は、今年の6月30日が期限となっているが、報告作成の際はNGOと協議してほしい」と訴えました。
  これに対して、外務省は、「社会権規約委員会への報告については、今までの反省の上にたってすみやかに提出していきたい」と答えました。また、報告書の作成に関する日程については「現在検討しているところ。まだ、いつとは言えない。作成のときは、あなたの団体に連絡する」ということでした。また、「最低保障年金の要請については厚労省に伝えたい」ということでした。
  いずれにしても、日本は経済大国ではあっても、人権については後進国と言われないよう、重ねて人権問題での前進を訴えて要請行動を終わりました。

5月9日、厚生労働省交渉を行ないました
最低保障年金の実現および国連への報告に関して

 国連の社会権規約委員会は日本政府に対して、「公的年金制度に最低年金を導入すること」「年金の男女格差を是正すること」などを勧告し、日本政府は2006年6月30日までにこれらの勧告に対する処置について報告することを求められています。
  年金者組合は今年3月末、国連要請を行いましたが、社会権規約委員会専門職員より「最低年金の実現は最優先の課題であること、財源は、日本などでこれを実現しない理由にはならないこと」などの見解が明快に示されました。
  こうした状況を受けて、5月9日(火)、年金者組合は、厚生労働省交渉を行い、@最低保障年金制度の実現に向けて早急に検討に入ること、A国連への報告についての内容および日程を明らかにすること、また、報告書作成の際にNGOと協議すること、などを要請しました。年金者組合からは5名が参加、厚生労働省は、佐々木典伯企画法令第4係長ほか2名が対応しました。
  要請に対して、佐々木係長は、「最低保障年金制度を行うにはさまざまな問題がある。自助を基本にした制度なので、税金による制度は国民のコンセンサスが得られない。無年金・低年金者には、生活保護制度が完備されている。などから、今すぐは無理。」という回答でした。

 また、国連への報告については、外務省から何の連絡も指示もきていない、ということでした。 
  年金者組合側は、無年金・低年金者の証言集と国連要請の報告を手渡し、さらに高齢者の実態をよく見て、最低保障年金制度を現実の選択肢として検討するよう訴えました。また、「被用者年金の一元化にあたって、既裁定年金の削減について恩給部分を含めていっさい行わないこと」も合わせて訴えました。

第77回メーデー全国で開催  06年5月1日

 ストップ戦争する国づくり! 許すな憲法改悪・国民投票法。教育基本法改悪反対。米軍基地再編強化反対などを中心スローガンに、47都道府県と地域の371ケ所で開催された第77回メーデーに、年金者組合は、全国の都道府県本部と支部から多くの組合員が参加しました。

 五月晴れのもと、真夏を思わせる陽気のなか、東京・代々木公園では中央メーデーが開かれ、4万4千人が集いました。舞台には年金者組合から森信行委員長も登壇、労働者トランペッターの松平晃さんのファンファーレで開会。全労連の熊谷金道議長が主催者挨拶、日本共産党の志位和夫委員長、エッセイストの朴慶南さんが連帯の挨拶をしました。

 それぞれ今年のメーデーをとりまく情勢を反映し、日本を戦争する国にさせないために、憲法9条を守るたたかいを全国隅々に広げることや、教育基本法改悪や国民投票法案を許さず、小泉「改革」で格差が拡大していることを告発、国民的連帯で新しい日本をつくろうと呼びかけました。

 式典は大会宣言を採択し、新宿コース、明治公園コース、恵比寿コースに分かれてデモ行進し、沿道の買い物客や都民にアピールしました。
  年金者組合中央本部と東京都本部は、年金者組合旗をなびかせ、森委員長を先頭に隊列をくみ、最低保障年金実現などを訴え新宿コースを元気に行進しました。

最低保障年金をめざすシンポジウム開催
 全日本年金者組合は4月15日、都内で「最低保障年金を07年度までにぜひ実現を」とシンポジウムを開催し、約200人が参加しました。
 
パネリストは、朝日新聞生活部記者の太田啓之氏、全生連事務局長の辻清二氏、首都圏青年ユニオンの河添誠氏、専修大学教授の唐鎌直義氏の4人がつとめました。コーディネーターは國學院大學教授の小越洋之助氏が担当しました。
  年金への要求や不安、関心も高く、開会時間には会場いっぱいの200人がつめかけました。主催者を代表して森信幸年金者組合執行委員長が挨拶。年金者組合が提唱した最低保障年金をめぐる情勢が大きく発展していること、今日のシンポジウムを機会に07年の実現に向けて運動を力強く前進させていく決意をのべました。
  協賛団体を代表して石川芳子全労連国民運動局長が挨拶。全労連も最低保障年金についての政策を作成し、ナショナルミニマムのなかに位置づけとりくんでいると報告しました。
 年金者組合副委員長で政策委員長の久昌以明さんが、いまなぜ最低保障年金かと問いかけ、年金者組合が提唱した第二次提言について、収入の多少にかかわらず、月8万円の年金を60歳から支給することや財源など、わかりやすく説明しました。 森口藤子年金者組合副委員長は、3月下旬から4月に国連欧州本部を訪問し、無年金・低年金など日本の年金の実態や証言をもとに社会権規約委員会に報告し、日本での最低年金の実現に強い確信を持つことが出来たと帰国報告しました。

  シンポジウムに移り、小越氏の司会でまず太田氏が、ジャーナリストの立場から年金問題について発言。働かざるもの食うべからずというモラルが社会保障の分野でマイナスに働くことを指摘、生活保護についても言及しました。社会保険方式と税方式のメリット、デメリットについて考えをのべ、太田氏は最低保障年金は保険方式が良いのではないかと語りました。
 つづいて辻氏が発言。全生連としてナショナルミニマムを提唱し、それは最低賃金、年金、課税基準、生活保護基準の4つであると提起し、その確立をめざしていると報告しました。ところが政府は生活保護の基準を引き下げようとしていることを告発、さらに高齢者への負担増を強めていることを強く批判しました。老齢加算削減を許さないたたかいも紹介しました。
 青年の立場から河添氏が発言。若者がどのような働き方をしているかを具体的に報告し、いま若者が年金に加入できない理由に派遣労働やフリーターなど、不安定雇用と低賃金が背景にあると告発しました。青年が公的年金に入るためにも、低所得を解決するためにも最低賃金を引き上げることが求められていることを訴え、制度改善のたたたかいも紹介しました。
 最後に唐鎌氏が最低保障年金と財源問題と題して発言しました。最初に国民年金がいかに低い金額であるかを告発、掛け金年数も25年とフランスなどの100倍も長いことを報告すると参加者からため息がもれました。唐鎌氏は、国内総生産が世界第二位の日本で、社会保障給付費を欧州連合並みに高めれば、社会保障をまかなう財源は十分にあることを具体的な数字を示し明らかにしました。そして生活保護基準以下の国民年金の抜本的改善のためにも最低保障年金の確立をと訴えました。

  シンポジストの報告のあと、参加者がフロアーから発言しました。最初に国連要請団に参加した東京の代表は「最低保障年金は経済的理由で日本が実施していないのは許されないという国連人権委員会の発言に励まされました」。千葉県からの参加者は、障害の娘を持つ低年金者を訪問し、その生活実態を聞き、日本の福祉制度の冷たさを切々と訴えました。労組の代表は「最低保障年金の必要性と社会保険庁の解体」について発言しました。


  世田谷から参加した男性は、掛け金年数が6ケ月足りないために無年金になった例や、24年払ってももらえない例など年金相談にきた10人のうち3人が無年金であると報告、一日も早い最低保障年金をと訴えました。

  神奈川の参加者は、61才の無年金の方が生活保護を申請したが認められなかった例をあげ、なんとか救済の方法がないかと発言しました。

  最後に年金者組合書記長の岡田氏が、最低保障年金07年実現に向けて、町の隅々から世論を盛り上げること、そのために最低保障年金署名運動やパンフの普及ををすすめること、昨年来力を入れている自治体市長、議長との懇談を進めていくこと、低年金・無年金の生活実態を運動としてつかむこと、国連の活用、協力共同の輪を広げていくことなどを提起し、諸団体と共同し、その先頭に立って奮闘する決意をのべました。
参加者アンケートより

 ◎ ヨーロッパなどであたり前になっている最低保障年金が、日本で出来ないはずはないと思います。世論を変える努力をしたいと思います。72才男性

 ◎ 幅の広い議論を聞かせていただきました。無年金も含めて安心して生活できる社会をめざしていく必要があると思いました。最低保障年金制度について議論していきたいと思います。55才労組員男性

 ◎ 私も57才になり、年金問題がよくわかっていないのでシンポに参加しました。年金問題の実際、現状実態を聞くにつけ、この国はどうなって行くのか本当に心配になりました。最低保障年金、最低賃金、安心して生活する、生きられることのベースは同じだと思います。基準を確実に決める運動で共通できると思います。国民共同行動で実現したいと思います。57才労組員男性

 ◎ 意義のあったシンポでした。最低保障年金制度の創設が急務だと言うことがわかりました。社会保障のもとになる日本国憲法とともに、年金者組合などが核となって国民運動を起こしていくことが緊喫の課題です。ありがとうございました。66才労組員男性

 ◎ あまりにも日本の年金のひどさがわかりました。富の分配を人権を守る立場でしてほしい。大企業に対する税金を少なくとも元に戻せと強く言いたいと思います。ぜひ新聞で外国との比較、日本の社会保障の貧しさを載せてほしいと思いました。国会要請だけでなく、マスコミにも要請した方が良いと思います。66才女性団体女性


ふつうの暮らしがしたい
無年金・低年金者の証言
2006年4月
全日本年金者組合発行
パンフレットからの紹介
 年金者組合は、低年金や無年金で苦しむ多くの高齢者にお会いして聞き取り、生の声を収録した「低年金・無年金者の証言集」を作成しました。67ページにおよぶパンフレットには66人の方が証言しています。その一部を紹介します。

● 女手ひとつで    兵庫県・尼崎 90才の女性

 国民年金と厚生年金合わせて月5万5千円ほど。子供たちから月5万円の援助をしてもらっています。借家で一人住まいです。女手一つでいろいろな職につき、5人の子供たちが独り立ちする頃、書道の検定をとり、以来20年あまり小、中学生に教えてきました。今心臓を患いディサービスやヘルパーさんのお世話になり、費用が月1万5千円もかかり、月10万円では生活もぎりぎりです。寝込むと終わりになると自分自身に言い聞かせています。

● 八百屋一筋、無年金    宮城県 69才の男性

 妻、長男と3人で借家住まい。中学を卒業後5、6年会社勤めをしたあと、60才まで八百屋をやってきましたが、量販店やコンビニの進出におされて廃業。労組の専従を4年やり、その後は無職。妻がパートで家計を支えています。家賃は5万8千円、医療費が妻と二人で2万円、食費が5万円。これだけで生活費は13万円を超えます。それに今私が低肺で酸素吸入が欠かせません。年金をかけなかったのは、店舗の家賃が高く、年金をかける余裕がなかったからです。おまけに40年かけても6万円程度の年金では、途中から入る気には到底なりませんでした。
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● どこを詰めたら    北海道 79才の女性

 国民・厚生年金で年51万4千円。借家で一人住まい。年寄りにとって年金だけが頼りです。生活保護で3万円ほど足し前をしてもらっています。若いときに精一杯働いてきたのだから、年をとったら生活保護の世話にならないで暮らせるよう、年金を増やしてほしいです。生活は切りつめ、安売りの日に買い物をしています。病院代は生活保護でお金がかからないので助かっています。家賃は2万7千円にしてもらいました。生活保護では2万4千円しかみてくれないので、自分で3千円出しています。寒い冬に備え窓にビニールを張ってもらいました。生活保護から月2万円弱が灯油代として市から支給されるが、少しでも灯油が少なくて済むようにしています。一番困るのは近所や親戚で何かあるとお金がかかるので、親しい人からお金を借りなければならないことです。

● 14年掛けて無年金    愛知県 65才の男性

 60才定年で会社をやめ、さて年金がもらえるかと楽しみにしていたら、掛け金年数不足でもらえないとわかった。社会保険事務所に行って詳しく調べてもらったが、やっぱりだめだった。過去にさかのぼって国民年金を納めたらもらえると言われたが、数十万円払っていつまで生きられるのかわからないので、家族と相談して無年金で行くことになった。毎月妻から小遣いをもらって暮らすのもつらいです。妻は今パートで、息子も働いているので何とかやっています。年金をもらっている人の話を聞くとうらやましいし、腹立たしくもある。掛け金を取り上げられて、国の詐欺だと思う。

● 事務職45年でこの年金!    大阪府 79才の女性

 45年働きましたが、40年勤続の会社は厚生年金がなく、その後の会社で5年間厚生年金を掛けました。私が29才のころ、姉夫婦が死亡し、中学生一人と小学生二人、合わせて三人の子を引き取り、私一人で育てました。今は独立していますが、送金などはありません。住まいは持ち家ですが、40年も経ち手入れが必要ですが、出来なくて悩んでいます。介護保険料は第二段階で、昨年は3万135円でした。しかし介護制度の利用申請しても「なかなか」といわれ、使用していません。通院は内科、歯科、脳外科、整形外科と通い、月5千円ほど払っています。蓄えがないので、大病で入院となるのがとても不安です。

● 医療費が怖い    山形県 62才の女性

 魚屋をしていた夫は、国民年金を42年間納めたのに、受給前に亡くなりました。死亡一時金の5万円が出たきりで、葬式代にもなりませんでした。妻への遺族年金はおろか、5万円だけとはあまりにもひどいと思います。42年間掛けたお金に利息をつけて返してほしいと主張しましたが、認めてくれませんでした。このような制度では国民の支持が受けられるはずはありません。今は少しは改善されているのか知りたいところです。暮らせる年金、最低保障年金制度の確立を心から望んでいます。私の厚生年金は月1万8千円、医者にかかれる状況ではありません。少し具合が悪くても医者には行きません。医療費が怖いからです。収入を得るため新聞配達や介護ヘルパーなど、寝る間も惜しんで働いています。

第59回解放運動無名戦士合葬追悼会開かれる

 第59回解放運動無名戦士合葬追悼会が3月18日、東京の日本青年館大ホールで開催され、全国から1,400人が参列しました。今回は1,054人が新たに合葬され、合葬者総数は33,224人になりました。年金者組合からは、全執行委員長の小島 宏さん、前副委員長の池田英寛さんはじめ、年金者組合推薦で74人が合葬されました。


増税路線による高齢者への負担増の実態   東京都杉並区の場合
 年金課税強化による増税が05年から、所得125万円以下高齢者への非課税措置の廃止と定率減税の半減が06年(度)から始まり、定率減税の廃止が07年から行われようとしています。これらがすべて行われたときの計算です。非課税措置の廃止には経過措置がありますが、ないものとして計算しました。
 国保・介護保険料は付加基準が変更され、特に介護では、旧3段階が新4段階に、などに変わり大幅に値上げされようとしています。値上げ案で計算しました。社会保険料は概算です。
06.3 政策・宣伝・調査部
年金額200万円 配偶者控除なし
所得額
2004年(度) 2007年(度)以降 増加額
年金額 2,000,000 2,000,000
公的年金等控除 1,400,000 1,200,000
所得金額 600,000 800,000 200,000
所得税
老年者控除 500,000 0
基礎控除 380,000 380,000
社会保険料控除 59,100 134,000
課税所得 0 286,000
定率減税差し引き前税額 28,600
定率減税 0
所得税額 0 28,600 28,600
住民税所得割
老年者控除 480,000 0
基礎控除 330,000 330,000
社会保険料控除 59,100 134,000
課税所得 (非課税) 336,000
定率減税差し引き前税額 16,800
定率減税 0
住民税所得割額 0 16,800 16,800
国民健康保険保険料
均等割 32,100 33,300
所得割 0 37,800
国民健康保険料 32,100 71,100 39,000
介護保険保険料
保険料の段階 第2段階 第五段階
介護保険料 27,000 63,000 36,000
負担増の合計
合計額 59,100 179,500 120,400
年金額250万円 配偶者控除あり
所得金額
2004年(度) 2007年(度)以降 増加額
年金額 2,500,000 2,500,000
公的年金等控除 1,400,000 1,200,000
所得金額 1,100,000 1,300,000 200,000
所得税
老年者控除 500,000 0
基礎控除 380,000 380,000
配偶者控除 380,000 380,000
社会保険料控除 91,200 178,700
課税所得 0 361,300
定率減税差し引き前税額 36,100
定率減税 0
所得税額 0 36,100 36,100
住民税所得割
老年者控除 480,000 0
基礎控除 330,000 330,000
配偶者控除 330,000 330,000
社会保険料控除 91,200 178,700
課税所得 (非課税) 461,300
定率減税差し引き前税額 23,000
定率減税 0
住民税所得割額 0 23,000 23,000
国民健康保険保険料
均等割 64,200 66,600
所得割 0 49,100
国民健康保険料 64,200 115,700 51,500
介護保険保険料(2人分)
保険料の段階 2人とも第2段階 第4段階と第5段階
介護保険料 54,000 113,400 59,400
負担増の合計
合計額 118,200 288,200 170,000
年金額250万円 配偶者控除なし
所得金額
2004年(度) 2007年(度)以降 増加額
年金額 2,500,000 2,500,000
公的年金等控除 1,400,000 1,200,000
所得額 1,100,000 1,300,000 200,000
所得税
老年者控除 500,000 0
基礎控除 380,000 380,000
社会保険料控除 59,100 175,800
課税所得 160,900 744,200
定率減税差し引き前税額 16,000 74,400
定率減税 3,200 0
所得税額 12,800 74,400 61,600
住民税所得割
老年者控除 480,000 0
基礎控除 330,000 330,000
社会保険料控除 59,100 175,800
課税所得 (非課税) 794,200
定率減税差し引き前税額 39,700
定率減税 0
住民税所得割額 0 39,700 39,700
国民健康保険保険料
均等割 32,100 33,300
所得割 0 79,500
国民健康保険料 32,100 112,800 80,700
介護保険保険料
保険料の段階 第2段階 第5段階
介護保険料 27,000 63,000 36,000
負担増の合計
合計額 71,900 289,900 218,000
年金額300万円 配偶者控除あり
所得金額
2004年(度) 2007年(度)以降 増加額
年金額 3,000,000 3,000,000
公的年金等控除 1,500,000 1,200,000
所得金額 1,500,000 1,800,000 300,000
所得税
老年者控除 500,000 0
基礎控除 380,000 380,000
配偶者控除 380,000 380,000
社会保険料控除 137,000 220,400
課税所得 103,000 819,600
定率減税差し引き前税額 10,300 81,900
定率減税 2,060 0
所得金額 8,200 81,900 73,700
住民税所得割
老年者控除 480,000 0
基礎控除 330,000 330,000
配偶者控除 330,000 330,000
社会保険料控除 137,000 220,400
課税所得 223,000 919,600
定率減税差し引き前税額 11,100 45,900
定率減税 1,665 0
住民税所得割額 9,400 45,900 36,500
国民健康保険保険料
均等割 64,200 66,600
所得割 27,800 90,800
国民健康保険料 92,000 157,400 65,400
介護保険保険料(2人分)
保険料段階 第3段階と第4段階 第4段階と第5段階
介護保険料 81,000 113,400 32,400
負担増の合計
合計 190,600 398,600 208,000
年金300万円 配偶者控除なし
所得金額
2004年(度) 2007年(度)以降 増加額
年金額 3,000,000 3,000,000
公的年金等控除 1,500,000 1,200,000
所得額 1,500,000 1,800,000 300,000
所得税
老年者控除 500,000 0
基礎控除 380,000 380,000
社会保険料控除 134,300 217,500
課税所得 485,700 1,202,500
定率減税差し引き前税額 48,500 120,200
定率減税 9,700 0
所得税額 38,800 120,200 81,400
住民税所得割額
老年者控除 480,000 0
基礎控除 330,000 330,000
社会保険料控除 134,300 217,500
課税所得 555,700 1,252,500
定率減税差し引き前税額 27,700 62,600
定率減税 4,155 0
住民税所得割 23,500 62,600 39,100
国民健康保険保険料
均等割 32,100 33,300
所得割 57,200 121,200
国民健康保険料 89,300 154,500 65,200
介護保険保険料
保険料の段階 第4段階 第5段階
介護保険料 45,000 63,000 18,000
負担増の合計 ,
合計 196,600 400,300 203,700
<参考>杉並区介護保険料値上げ案(月額:円)
旧の段階 第1段階 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階
旧の金額 1,500 1,500 2,250 3,000 3,750 4,500
段階 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 第7段階
金額 1,680 2,100 3,150 4,200 5,250 6,300 7,350

指定都市市長会に「最低保障年金制度」の実現を要請
 年金者組合は、8月18日、指定都市市長会を森委員長ほか4名で訪れ、「最低保障年金制度」の実現に向けてともにがんばろうという趣旨の要請と懇談を行いました。
 森委員長は、「年金者組合は創設以来、最低保障年金制度の創設を主張、そのための運動をしてきた。地方議会でも1110を超える自治体から年金改善の意見書があがっているし、国連の社会権規約委員会でも最低年金の導入を勧告している」ことをのべ、ともに手をたずさえて、実現に向けて努力していきたいと述べました。
 対応してくれた宇佐美孝次次長の話では、「生活保護制度は戦後できてから見直しされていない。社会変化に対応した改善が必要。一番大きな問題は高齢者世帯の激増である」ということでした。また、「とりわけ、都市の高齢者世帯は単身世帯が多く、持ち家率も低いなど問題が大きい」ということでした。
 今後の運動への協力をお願いして、懇談を終わりました。
指定都市市長会
「最低年金制度」を提案

 指定都市市長会は、7月27日、「生活保護制度の抜本改革に向けての提案」を行い、その中で、「高齢者層に対する生活保障制度」の創設を主張しました。その内容は、「高齢者に最低限の所得保障を行うため、無拠出制で受給要件を一定年齢の到達とする最低年金制度を創設する」というものです。
 この提案は、生活保護の抜本改革の一環としてなされているものですが、「低所得高齢者の生活保障」をうたったもので、「無年金・低年金者をなくすための年金制度を求める」私たちの主張と軌を一にするものです。
 また、この提案がなされたことは、最低保障年金制度の正当性と必要性が一段と高いレベルで認められたことを示しています。


終盤国会に向けた6.8国会行動
全日本年金者組合は300人が参加
元気よく、「国会前座り込み」と「議員要請行動」
 6.8国会行動は、憲法問題や介護保険、障害者自立支援法などの改悪が目白押しの終盤国会のさなか、国民大運動実行委員会・全労連などとともに、行われました。
 年金者組合は、首都圏を中心に約300人が参加。国会前座り込みを行うのと同時並行で、衆・参議院の厚生労働委員会委員、財務金融委員計135人に、「庶民大増税反対」「最低保障年金をつくれ」「憲法は改悪をするな」などの趣旨の要請を行いました。


最低保障年金実現、庶民大増税反対、許すな憲法改悪
5・20 全日本年金者組合 全国統一行動


5.20全日本年金者組合全国統一行動
「高齢者への課税強化はやめろ」「消費税増税反対!」
 「最低保障年金をつくれ」

全労連は、5月20日に「5.20国会包囲国民大行動『許すな憲法改悪!守ろう国民生活』」を実施することになりました。
 年金者組合は、この計画を受けて次のような集会を開きます。

5月20日(金)正午〜午後3時頃
日比谷野外音楽堂  正午〜午後1時
主催:全日本年金者組合5.20実行委員会
デモ行進  日比谷〜銀座

 高齢者のくらしを守るために、ごいっしょに声をあげましょう。
 一人でも多くの方のご参加を呼びかけます。


課税強化・増税反対で財務省への要請行動を行ないました

 12月9日、年金者組合中央本部役員、東京都本部委員長など7名で、財務省を訪れ年金者への課税強化を中止すること、定率減税を廃止しないこと、消費税増税はしないこと、などを求めて、要請行動を行いました。対応したのは、企画官(社会保障予算担当)の矢野康次氏で、大量の借金をかかえる国の財政の苦しさを語りました。
 こちらも、予定の30分をはるかにオーバーして1時間ほど、「公的年金等控除の縮減など年金者への課税強化は大変な負担増になる」「税金のムダ使いはやめてほしい」「大もうけをしている大企業などから税金をとってほしい」「そんなに税金がないならイラク派遣はやめてほしい」「財務省行政官は国民を大事にするという哲学をもってやってほしい」など訴えました。率直な話し合いができたので、また、ひきつづき話し合いをやりたいということで別れました。

<要請項目>
1.公的年金等控除の縮減、老年者控除の廃止など課税強化を元にもどしてください。
2.定率減税の縮減・廃止はしないでください。
3.消費税の増税はしないでください。
4.社会保障への国庫負担の自然増の削減はやめ、充実を計ってください。


政府税制調査会の増税答申に抗議する       
2004年11月26日    全日本年金者組合 中央執行委員長 森 信幸

 政府税制調査会は、11月25日、来年度の税制についての答申を出した。所得課税の定率減税を06年度までに廃止し、消費税については税率を引き上げていく、という大増税答申である。この大増税答申が庶民の生活と営業を破壊するのは明らかである。

 年金の財源を口実に始まった増税攻勢は、第一弾として公的年金等控除の縮小・老年者控除の廃止が決められ、いま、第二弾として定率減税の廃止、第三弾の消費税増税が打ち出された。庶民の生活に大打撃を与えるこのような増税政策が打ち出されたことに満腔の怒りをもって抗議する。とりわけ、年金だけが頼りの高齢者は、今でも年金手取額の減少で生存を脅かされている。年金課税の強化は今すぐやめるべきである。この上、さらに増税が押しつけられることはとうてい容認できない。

 「財政が最悪の危機的状況」にあるというのが理由になっているが、最悪の危機的状況にあるのは、私たち国民の家計である。「現在の経済状況は定率課税が実施された1999年当時と比べ著しく好転」というが、著しく好転しているのは一部大企業であって、リストラ・賃下げ・非正規雇用化で労働者は、「好転」どころではない。国民の生活を壊して、国の経済の好転も、国の財政の好転もあり得ないことは明白である。政府税制調査会の役割は、大増税計画の先導役をつとめることではなく、大企業や高額所得者への優遇など不公平税制を正すことである。

 私たちは、この政府税制調査会の答申に抗議するとともに、大増税計画を阻止するために、いっぞう運動を強める決意を表明するものである。


年金者組合 森信幸委員長 憲法調査会の公述人として発言

 年金者組合の森委員長は、11月25日、衆議院の憲法調査会で、公述人の一人として高齢者の立場から、戦争反対・平和憲法を守りたいという視点で発言しました。憲法調査会のサイトに掲載された発言要旨は下の通りです。
 発言後、土井たか子議員から「同じ年代なので、気持ちはよくわかる。感動した。」という励ましをもらいました。年金者組合としても、ますます憲法守れの運動を強めたいものです。

「戦争放棄」  森  信幸

 日本国憲法が施行されて57年、日本国民は銃をもって他国を侵略し、他国民を殺傷することはありませんでした。私たちは「われらの安全と生存を保持」し、焦土と化したこの国の復興につとめ、長寿社会をつくりだし、豊かな日本を築いてきたのです。
長寿は人類の願いであり、文化です。日本国憲法によって育まれたものです。「われらは、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」ことから出発し、日本国憲法に導かれながら、憲法を暮らしの中に活かそうと努力してきました。
 いま、政府、与党などから「改憲」、とくに「第9条」の改定が意図されていることについて、この国を再び戦争の惨禍をまねいてはならない、世界の孤児にしてはならないと、戦争を知らない世代のみなさんに強く警告したいのです。
 今年、広島市長平和宣言は「日本国政府は、私たちの代表として世界に誇るべき平和憲法を擁護し、国内外で顕著になりつつある戦争ならびに核兵器容認の風潮をただすべきです。」とのべています。
 このことは、すでに1999年「ハーグ平和アピール市民会議」の「21世紀への平和と正義のための行動目標基本10原則」の第1項に「各国の議会は、日本国憲法第9条にならい、政府による戦争行為の禁止を決議すべきである」とのべています。まさに第9条は世界の平和愛好諸国民の願いなのです。                                                  以上


地方六団体へ 中央本部が要請行動
 年金者組合中央本部は、年金改悪撤回、最低保障年金制度創設、課税強化反対、医療・介護の改悪反対などで、全国知事会、全国都道府県議会議長会など地方六団体へ要請行動を行いました。
 要請項目は次の通りです。

      要請項目


  1、今回の年金改革は、際限のない保険料の引き上げと、給付の引き下げなど、年金制度の不安をさらに深めるものであり、国民の70%以上が認められないと声を出しています。白紙に戻すよう働きかけて下さい。
 2、 様々な年金制度の矛盾を解決するためにも、一般財源による全額国庫負担の「最低保障年金制度の創設」が不可欠です。全ての国民が安心出来る年金制度の確立に向けて国民的論議が出来るよう働きかけて下さい。
 3、 公的年金等控除の縮小・老年者控除の廃止、定率減税の段階的廃止、さらに消費税の大幅引き上げなど課税強化は行わないで下さい。
 
4、 膨大な年金積立金の株式投資などリスクの高い運用は止め、年金制度の改善のために活用するよう働きかけて下さい。
 5、介護保険制度の見直し期に当たり、保険料の大幅引き上げ、サービス提供の制限、自己負担の引き上げなど制度改悪はしないよう働きかけて下さい。
 6、高齢者医療制度の創設はしないよう働きかけて下さい。

  
 要請日時と団体名など
     全国知事会        2004年11月 8日
     全国都道府県議会議長会  2004年11月12日
     全国市長会        2004年11月15日
     全国市議会議長会     2004年11月 8日
     全国町村会        2004年11月12日
     全国町村議長会      2004年11月 8日

 
地方六団体は、三位一体改革の波の中で、大変な状況にあります。どう自治体の財政を守り、自治を守り、自治体の事業を守るのか、ということで苦闘をしている状況がうかがわれました。
 年金・介護・医療については、各団体とも関心をもっており、よい方向での改善を願っているということでした。

      年金者9条の会
    大塚駅頭で「平和憲法守ろう」の宣伝行動

  「アメリカはファルージャでの住民皆殺し作戦をやめてほしい」「今こそ日本憲法を変えて戦争ができる国にするのではなく、日本憲法を世界に広めて戦争のない世界をつくろう」と、11月9日、4時〜5時、大塚駅頭で、年金者組合中央本部の「年金者9条の会」が宣伝行動を行いました。
 ちらし配布の受け取りはよく、署名もすすみました。女子高生の3人組が、「いま、戦争をするかどうかが問題になっているの?」「戦争なんてぜったいイヤだよねー」とにぎやかに話しながら署名。「外国人なんだけど署名していいですか」と中国人の方が署名。
 いま、ほんとうに運動を広げてゆく必要性を痛感した行動でした。


雨のなか、10.12臨時国会開会日行動
「改悪法の実施は中止せよ」と350人が集まる!
 豪雨の天気予報にもかかわらず、続々と集まる年金者組合員。臨時国会開会日座り込み行動は10月12日、改悪法が可決された後も、年金への不安と関心が高まる中で行われました。
  9時半ごろまで雨が降り、その後も雷雨の予想が報道されるなか、当初の座り込み行動は断念し、衆議院第二議員会館前で立ったままの集会、午後は、衆議院議員面会所へ場所を移しての集会となりました。
 議員会館前での集会は、11時現在313人が参加、森中央執行委員長の決意表明のあと、首都圏4都県、茨城・栃木各県代表のたたかいの報告と決意表明。力強いシュプレヒコール。
  午後は、議面集会で、参加された衆参4議員を代表して山口議員が「年金の改悪は国民のくらしをこわすもの。あくまで中止を求めてがんばる」と力強いあいさつ。全労連熊谷議長、中央社保協の山田事務局長、国交労連堀口委員長らのあいさつを受けた後、各県各支部のリレートーク。岡田書記長のまとめの発言で会を閉じました。(2004年10月)

年金法の中止等を求め各政党に要請行動

 年金者組合中央本部は、年金法の中止、最低保障年金制度の実現などを求めて、各政党に要請行動を行いました。

 要請した項目は次のとおりです。 

1.「改革」年金法の実施を中止し、すべての国民が安心してくらせる年金制度にするため、国民的議論をし直してください。
2.消費税によらない、全額国庫負担の「最低保障年金制度」をつくってください。
3.過大な積立金を不正に流用したり、株式投資に使ったりせず、保険料・給付の改善に使ってください。
4.老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮小は、高齢者いじめにほかなりません。ぜひ元の制度に戻してください。さらに定率減税廃止は絶対にやめてください。

 公明党には9月24日に要請、自民党・民主党・社民党には、内閣改造の翌日で議員会館が落ち着かないなかでしたが、9月28日に要請。自民党で話しあいができなかった他は、公明党、民主党、社民党でそれぞれ誠実に対応していただき、要請の趣旨を十分訴えることができました。
 社会党は、「要請の趣旨に賛成」、民主党は「おおむね賛成だが、最低保障年金の財源は消費税を考えている」などの回答をいただきました。
 なお、共産党には10月11日に要請。「年金闘争では年金者組合の奮闘に敬意を表したい。情勢はきびしいが、改悪の中止、最低保障年金制度の実現のためにともにがんばりたい。」という回答でした。


厚生労働省に年金問題で要請行動            9月28日、中央本部が
年金者組合中央本部は、9月28日、厚生労働省に年金改悪実施の中止、最低保障年金の実現などを求めて要請行動を行いました。

 要請行動の内容はは次のとおりです。

 1.「保険料の引き上げ」とマクロ経済スライドと称する「給付水準の引き下げ」を主たる内容とする「年金改革」は国民生活に深刻な不安をもたらしており、この実施はただちに中止し、あらためて国民的議論をおこすこと。
 
2.無年金者・低年金者の生活を守るとともに、年金制度の空洞化に歯止めをかけるために消費税によらない、全額国庫負担の「最低保障年金制度」を創設すること。
 
3.年金における著しい男女格差を是正するために抜本的対策を行うこと。
 4.年金をはじめ社会保障の基盤を強化するために、雇用政策の抜本的改革を行うこと。
 5.少子化に対する抜本的対策を講ずること。
 
6.基礎年金への国庫負担割合を2009年度まで先送りせず、来年度から2分の1に引き上げること。
 
7.現行の受給資格期間25年は、諸外国と比較しても長期であり、期間の短縮を行うこと。
 
8.過大な年金積立金は、リスクの高い株式投資などに運用することをやめ、年金制度の改善に活用すること。
 
9.年金積立金は、レジャー施設への投資、事業の破綻の事後措置に使わないこと。また、事務費などに流用しないこと。
10.国連社会権規約委員会から勧告を受けた年金改善について、早急に関係団体との協議をすすめ、対応策をたてること。

 厚生労働省は、課長補佐の込山愛郎氏ほかが対応、誠実な説明をお聞きすることができました。「公的年金制度を維持するためには財源の面から調整せざるを得ない。年金積立金の運用については、福祉施設などは全面的に廃止し整理する。事務費への保険料の流用は特例法に基づいているが、不適当な流用については厳しく対処したい。積立金は運用益を出さなければならないので株式をやめることはむずかしい」という回答でした。
 国連の「最低保障年金実現」の勧告については、今後また話しあいたいと申し入れて終わりました。


『9条の会』に連帯し、「改憲」反対の運動を飛躍的に強めよう 
2004年8月10日  第1回常任中央執行委員会で確認
 全日本年金者組合第1回常任中央執行委員会は、8月10日、第16回中央委員会の決定にもとづき、『9条の会』に連帯して憲法改悪に 反対する運動を飛躍的に高め、ひろげることを確認しました。

はじめての街頭宣伝行動で支部が元気
地域の中で存在感のある年金者組合に

第16回中央委員会 開かれる
2004年7月22日〜23日 於 日本教育会館
 全日本年金者組合第16回中央委員会は、7月22〜23日、全国47都道府県から集まった中央委員77人と執行委員、来賓などが参加して開かれました。
 中央委員長森信幸氏のあいさつにつづいて、来賓の日本共産党参議院議員小池晃氏、全労連社会保障運動部長、石川芳子氏、中央社保協事務局長の山田稔氏らが連帯のあいさつ。そのあと、2003年から2004年にかけて年金者組合が総力をあげた年金闘争の総括、2004年度の運動方針が提案され、熱心な討論ののちに採択されました。
「年金減らすな、社会保障改悪反対、11・20総決起集会
全国47都道府県から1800人の参加で成功
 物価スライドの凍結解除による年金の切り下げは許さない、2004年のこれ以上の年金改悪も許さない、いまこそ無年金者をなくす最低保障年金制度の確立を。固い決意で文字通り全国から集まった年金者が日比谷野外音楽堂を埋め、銀座デモ行進で意気高いシュプレヒコールを響かせました。
 集会は、リストラ・倒産・デフレ、政府自らの失政による景気悪化のつけを国民や高齢者にまわさないでほしい、という怒りが大きく結集され、たたかう意気があふれました。この力をさらに強めて、これからいっそう運動をひろげていきましょう。
 
年金の切り下げ、社会保障の改悪に反対し、
 最低保障年金制度の創設を求める決議(案)
 
 私たちは、北は北海道から、南は沖縄にいたる文字通り全国から、この「年金減らすな、社会保障改悪反対、一一・二〇総決起集会」に集まりました。カンパ活動で旅費をつくり、安い夜行バスをさがし、この集会に集まれなかった多くの高齢者たちの熱い思いもたずさえて、集まりました。
私たちの思いは一つ、これ以上高齢者を苦しめないでほしい、年金は減らさないでほしい、ということです。不良債権処理を強行する小泉内閣のもとでますます悪化する日本経済と国民生活。そのつけを国民にかぶせるために、三兆円をこえる社会保障の改悪、年金切り下げがたくらまれています。
 
 不当にも、政府は来年春から、年金の物価スライドの凍結を解除して、年金額を切り下げる方針を出しました。高齢者の生活実態と景気に与える影響に配慮して政府みずからが決めた決定を変えようというのです。政府のいうモデル年金二三万八千円なら、毎月五千四百八十円もの切り下げです。物価指数が下がったからといって、高齢者の生活が少しでも楽になったでしょうか。いま、国民年金の平均支給額は月に約五万円。この中から介護保険料が天引きされ、一〇月から医療費も上がりました。超低金利政策のもとで、年金生活者にとってかけがえのない利子所得も奪われ、現在と将来の不安が強まっています。
 
 さらに政府は、二〇〇四年に向けて重大な年金改悪を準備しています。保険料の引き上げ、年金受給額の切り下げです。保険料を固定し、その収入や平均余命、経済動向を反映させて自動的に給付を切り下げる制度にすることも検討されています。こうした制度の導入は、高齢期の安定した生活を確保すべき公的年金制度の役割に対する企業や政府の責任を放棄することにほかならず、とうてい容認できません。しかも、すでに受給中の人の年金額まで切り下げることが検討されています。とんでもないことです。
 公的年金等控除の縮小や遺族年金・障害年金への課税など、年金に対する課税の強化も計画されており、これも総額一兆円の大増税になるきわめて重大な問題です。これは、まさに福祉の切り捨てを意味するものす。
 
 組織のちがいはあっても、高齢者の願いは同じです。「全国厚生年金受給者団体連合会」も、「日本高齢・退職者団体連合」も物価スライド凍結解除に対して反対の意思表明をしています。年金が下がれば、景気が悪くなることを心配する声が、行政のあいだにも強まっています。
 いま必要なのは、改悪ではなく改善です。無年金の高齢者が全国に六0万人、国民年金で、未加入・未納・免除の人が、あわせると八六〇万人、約四割という大変な事態です。こうしたなか、最低保障年金の導入、税金による皆年金の実現の問題が急速に大きな焦点になってきています。
 私たちは、消費税によらず、一般財源および企業の負担による最低保障年金制度の創設を提唱し、各界にも呼びかけ、その実現のために運動してきました。昨年八月には国連社会権規約委員会によって政府に対する勧告が出されました。すべての人が自立と尊厳をもって高齢期をすごし、安定した生活が保障されることは、憲法二五条で保障された権利です。
 
 私たちは、この集会を契機に、不退転の決意で、いっそう共同を広げ、労働者や高齢者団体と連帯して、次の要求実現のために全力でたたかうものです。

 一、すでに受給している人の年金額は絶対に引き下げず、年金への課税強化を行わないこと。
 一、保険料の引き上げ、給付額の引き下げなど、これ以上の年金改悪は行わないこと。
 一、全額国庫負担による「最低保障年金制度」をつくり、すべての高齢者が安心して暮らせるようにすること。

 以上、決議します。
2002年11月20日           年金減らすな、社会保障改悪反対、11・20総決起集会